段差や浴槽のまたぎ高さが障壁となって、ご自宅での入浴が困難だったご主人様。 一旦はデイサービス事業所での入浴サービスを受けていましたが入浴してせっかく温まっても帰宅中に体が冷えてしまうこともお悩みの一つでした。 なんとかご自宅での入浴を可能にできないか…奥様とご主人の共通のご希望でした。 実際にお体の状態を現地で確認してみると、下肢の筋力は弱まっているものの、上肢での支持ができれば現状の段差やまたぎ高さもクリアできることが分かりました。 またご主人のお話を聞くにつれ、まだまだADL(日常生活動作)の自立へのご意欲も十分おありになるようでした。 そこで、大掛かりなリフォームは難しくても、介護保険による住宅改修の範囲内で極力ご夫妻のご希望をかなえるべく、段差部分で体を支えるための手摺を浴室内に設ける工事をご提案しました。 (廊下から1段下がる浴室。入る時も出るときも利き手側で手摺りをしっかり握れるように両側に縦手摺りを設置。浴槽までの横移動補助のための横手摺りも極力近くに設けました) 浴槽への移動には手前側面に身長にあわせて手摺りを設け、これに上体を少し預けるようにして片足づつ、浴槽内にまたぎ入れていきます。(奥様が浴槽の外から若干、補助されます) 浴槽からの体起こしには浴槽奥の横手摺を利用します。 100点満点のプランではありませんが、既存の水栓など設備を移設することなく、「あくまでも最低限の計画でご自宅での入力を可能にする」という要求にお応えするご提案となりました。 (実際には浴室内にスノコを敷き、浴槽から上がられる時には浮力を利用することで、浴槽またぎはこの写真よりももう少し楽に行うことができます) |
|