2018年は大型の台風で屋根・外壁やカーポートにも多くの被害が出ました。
海に近いこちらのお住まいもカーポート屋根が吹き飛ばされて危険な状態に。
過去に近隣で行った弊社の施工を見て覚えていて下さり、ご連絡を頂きました。
現地調査にお伺いすると、柱がサビて屋根のフレームを接続する金具が抜け、ずれてしまっていました。
もともとあった跳ね上げ門扉はそのままに、
耐風圧性能に優れ、さびに強いアルミ製カーポートに交換しました。
もとのカーポート屋根は4本柱でしたが、新しいカーポート屋根は2本柱。
玄関へのアプローチ空間にゆとりが生まれ、すっきりと使いやすくなりました。
2本柱でもしっかりとした基礎を確保するとともに、
耐風圧性能に優れた製品を採用することで暴風時にも安心なカーポートとなりました。
もともとのコンクリート土間への影響を極力なくすために新しく打設する基礎とは縁を切り、十分なクリアランスを設けました。
また、そのクリアランス部分にお建物の外壁色と同系色の化粧石を敷き込むことで意匠性に配慮しました。
【工事工程】
①既存コンクリート土間の部分解体・既存柱の撤去
②新規基礎打設部分掘削
③掘削底部転圧・割栗石敷設
④偏芯基礎用金具設置・柱建て
こちらのカーポートは間口を広くとるために、
敷地境界のブロック塀に極力柱を寄せる計画としました。
そのため、メーカー指定の偏芯基礎用金具を用いて
暴風時の引き抜き力や地震力に対する安全性を確保しました。
⑤不要となる柱跡をモルタル補修
カーポートから玄関へのアプローチはパブリックな通路ではないため、改修範囲をミニマムに抑えることとし、不要となる玄関寄りの既存の柱跡はモルタルでの簡単な補修に留めました。
⑥基礎コンクリート打設・既存土間とのクリアランス部分型枠設置
⑦基礎天端左官仕上げ
⑧十分な養生期間を確保したのち、型枠を撤去し化粧石を付設して完了